2016年9月19日月曜日

FXで年率コスト0.5%台の為替ヘッジをしよう

最近為替ヘッジコストが上昇中

最近為替ヘッジコストが上昇していることが話題になっています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-16/-2008
8月待つ時点で年率1.5%を超えているようです。
http://www.mizuho-am.co.jp/fund/pdfview/type/info/id/1330
https://doc.wam.abic.co.jp/ap02rs/contents/pdf/AN311166_m.pdf
今年の春先に国内金融機関で為替ヘッジ外債投資が流行りましたが、ドル調達コストの上昇が続いて為替ヘッジコストが高くつき、最近は為替ヘッジをかける期間を短くする運用が流行っているとか。

FXを使ったドル円ショートによる為替ヘッジ

個人投資家はFX業者を利用することでより圧倒的な低コストで為替ヘッジを実行することができます。
たとえば資産の50%を米国株、50%を現金で持つポートフォリオで運用している場合、その50%の現金の一部を用いてFX業者でドル円ショートを建てることで為替ヘッジします。
米国株の平均購入価額と同額のドル円ショートを建てた場合はフルヘッジ、それ未満なら部分的にヘッジすることになります。
たとえば米国株の平均購入価額が10,000ドルの場合、FXでは1万通貨のドル円ショートを建てるとフルヘッジになります。
私は、ドル円の動きに応じてドル円ショートポジションの量を調節し、国内金融機関で流行っているヘッジ期間の短縮によるヘッジコストの削減と同じようなことを行っています。
FXの取引手数料は0.003%程度の業者が多いですから、年に10回程度までであれば全てのポジションのオープン・クローズを繰り返してもコストは0.003%と気にならず、気軽に実行できます。

FX業者を利用した場合の為替ヘッジコスト

さて、ここで本題のFXを利用した場合の為替ヘッジコストを記します。
結論から言えば、年率0.5%程度で実行可能で、破格と言っていいレベルの低コストです。
以下、スワップポイント履歴が参照できた自分の知っているFX業者について、9月11日~9月17日までの週におけるドル円ショートの1日平均マイナススワップと年率換算値をまとめました。

1日平均マイナススワップ年率コスト
DMM FX・外為ジャパンFX13.0000.464%
インヴァスト証券(トライオート)16.0000.571%
SBI FXTRADE16.2860.582%
YJFX16.2860.582%
GMOクリック証券17.2860.617%
セントラル短資FX19.0000.679%
インヴァスト証券(FX24)24.0000.857%
ライブスター証券27.1430.969%
LION FX・JFX42.0001.500%

1日平均マイナススワップは1万通貨あたりの額です。

算出式は以下の通りです。
1日平均マイナススワップ: (7日間の合計スワップ) / 7
年率コスト: 1日平均マイナススワップ * (365/((ドル円平均レート) * 10000)) * 100
ドル円平均レートは算出するのも面倒だったので目視で102.2円と設定しました。

なおマネースクウェア・ジャパンは今年はスワップキャンペーンで脅威の年率コスト0.107%を出して断トツトップでしたが、以下の通り10月から無くなったため表から除外しました。
http://www.m2j.co.jp/info/newsdetail.php?id=1177
10月以降の売りスワップは未定ですが、2015年のスワップポイント履歴を見ると売りスワップが買いスワップより圧倒的に大きかったので期待できなそうです。

私は新興国通貨ロングと同じ口座で、かつ1000通貨単位で取引をしたいためSBI FXTRADEを利用しています。
1万通貨単位でいいという人は、DMM FX(もしくは同系列の外為ジャパンFX)が魅力的ですね。
これからもドル円下落の材料には事欠きませんので、私は引き続きFXを利用した為替ヘッジを実行していく予定です。

2016年9月4日日曜日

自分が試行錯誤しながら実行している投資戦略

※この記事は前回の記事「グローバル・マクロ戦略の優位性」からの続きです。

ここまで投資戦略を列挙してきましたが、もちろんこれらの戦略はどれか1つを選択する必要があるわけではありません。
私自身も組み合わせていますし、将来的には全て活用したいと考えています。
今のところはインデックス長期投資とグローバル・マクロ戦略を組み合わせて投資しています。
成績については本日時点(2016年9月4日)で年初来4%ほどの利益(2016年1月1日から発生した含み益と課税後確定益の合算値の全資産に対する割合。キャンペーンなど特典による収益はもちろん除外)となっています。
この成績は為替ヘッジを行っていないインデックス長期投資には勝てている一方、この記事で書く戦略で得られたはずの利益からは劣後しています。
というのも、情けないながら無知と試行錯誤のため失敗した(グローバル・マクロの視点から明らかに誤った)トレードが含まれており、それが無ければ10~20%ほどの年初来リターンが得られた計算になっています。
ですから自分が考えている投資戦略にはそれなりの希望を抱いています。
とは言え信頼に至るには実績となる年数が圧倒的に足りませんので、上から目線で語る意図は全くありません。
以下、具体的な内容を記します。

自分が採用している優位性

株の長期上昇トレンドとコモディティの長期上昇トレンド(=インフレの長期上昇トレンド)を最も基本とする優位性としています。
しかしそれだけの場合資産の変動が大きくなってしまいますので、グローバル・マクロ戦略の視点で投資対象の量の調節と為替ヘッジの調節を行っています。
もちろんグローバル・マクロ戦略にはリスクを減らすだけでなく超過リターンも期待しています。

まとめると、インデックス長期投資の優位性にグローバル・マクロ戦略の優位性を付け加えています。
ですので継続的に世界経済や投資手法について勉強し、勉強の結果良くないと分かったやり方については反省する日々を送っています。

投資対象のウェイト調節

2016年9月時点での私の主な投資対象は株と貴金属です。
今年春から6月下旬頃まで為替ヘッジをつけた先進国債券にも投資していましたが、邦銀によるヘッジ外債投資ブームもトレンド増幅に一役買った世界的な金利低下が起きた時に全て利益確定しました。
先進国債券は量的緩和により極めて割高な状態になっているため、突然の暴落リスクの方が高いと考えて常時保有はしていません。

株はアメリカ・先進国・新興国・日本などのセクターからグローバル・マクロ戦略の視点でウェイトを調節しています。
たとえば今年は日本株・先進国株のウェイトを減らし、新興国株のウェイトを増やしています。
新興国株のウェイトを増やしている理由は、アメリカの利上げ事実消化と連続利上げ期待低下によりコモディティの反発を予測しているためです。
新興国株はコモディティとの相関性が高いことを根拠としています。
また、利上げ織り込み相場で新興国通貨が既に叩き売り状態になっていたため、新興国株と同じ理由で反発を期待し新興国債券も保有しています。

ただし、株もまた量的緩和によって割高状態になっていると考えているため、株全体がポートフォリオを占める割合は3割~5割以下に収まるようにしています。
代わりに、貴金属を3割程度とかなりオーバーウェイトしています。
以前の記事にも書いたとおり長期の期待リターンは株 > 金の関係ですから、機会損失リスクを背負う代わりに量的緩和バブル崩壊による株価暴落リスクを小さくしていることになります。

売られ過ぎ・買われ過ぎの予測に基づく短期売買

利益確定・損切りとセットの短期売買

CTFC建玉情報やIMM通貨先物ポジション、株価指数のPBR・PER、それからチャートの勢いなどから売られ過ぎ・買われ過ぎの予測ができることがあります。
日経平均のPBR1倍接近とPER13倍接触やセリングクライマックスの動き、通貨先物であまりに買いポジションの貯まった円(売られ過ぎたドル円)、急激な利上げ織り込みで経済指標発表直前まで売り込まれた貴金属など、反発の可能性が高い上にこれ以上の下値も限られていると予測できる場面が度々あります。
そういうところでは短期でポジションを増やし、市場の偏りが解消されるトレンド(売られ過ぎの反転の場合は踏み上げ相場)の間に一時的に増加したポジションを利益確定します。
売られ過ぎの判断がずれていたり、思った通りに反転してくれなかった場合は、戻り局面や時間経過で微益撤退なり損切りなりでポジションの量を戻します。
逆に手持ち資産が買われ過ぎの状態になったと判断したらポジションを縮小して現金余力を高めることも行います。
判断の精度が高ければ損切りになる合計値よりも利益確定になる合計値の方が大きくなるという見込みがこのやり方の優位性であり、今年の結果は幸い見込み通りになっています。

現金余力を利用した下落時の買い増し

ポジションが株価指数など長期上昇が見込める対象で、かつリスク資産比率が許容リスクを超えていない場合は損切りしない前提での買い増しも可能です。
リスク許容度を超えていないということはそれまで現金を余分に持っていることを意味するので、機会損失の可能性がこのやり方のデメリットです。
しかし投資対象を数多く手がけている場合、少なくない頻度で何かしらの商品が売られ過ぎになる場面に遭遇します。

たとえば先日の9月2日雇用統計でも利上げ織り込みで下落の進んでいた貴金属が、さらに雇用統計が良かった場合の下落リスク回避のため売り込まれるトレンドが発生していましたので、私は買い増しを行いました。
結果として、雇用統計はそんなに悪いというほどでは無かったのに「事実売り」と同じロジックの貴金属買い戻しが発生しました。
しかも想定以上に分足で強烈な上昇を見せたのと、個人的には雇用統計は9月利上げを否定するほど悪いとは思えなかった(債券市場の解釈に賛同した)ため、買い増し分は利益確定してポジション量を戻しました。

このやり方では短期的に思惑と異なった動きをしても長期では上がる見込みがあるので損切りは必須になりません。
機会損失リスクを背負う代わりに損切りリスクと心理的な負担無しで売られ過ぎ局面での買いを狙えることがこのやり方の優位性です。

為替ヘッジの調節

株は長期では円価格でもドル価格でも長期上昇トレンドになると考えられます。
また、貴金属についても安倍政権になってから後戻りできない規模の量的緩和を実施した以上、いつかはインフレにより円価格でも長期で上昇すると私は考えています。(アメリカは長期インフレトレンドが信頼できますのでドル価格ではもちろん長期上昇トレンドを想定します。)
したがって、株と貴金属に対して仮に500万円投資しているとしたら、500万円分までドル円ショートをしても長期的に期待リターンがプラスであることには変わりません。
これにより、長期の損失を恐れること無くグローバル・マクロ戦略でドル円ショートの量の調節が可能となります。
今年から来年にかけては大筋でドル安円高トレンドであることを予測しているためドル円ショートを基本とし、売られ過ぎ局面でショートを減らし、戻り局面でショートを増すやり方をしています。
実際のところドル円は年初来で20%近く下落してますから、ドル円ショートによる収益は1年単位のリターンにおいて非常に影響力が高いです。
私も今年の収益のおよそ半分がドル円ショートによる利益です。(元々為替ヘッジされている商品を含めるともっと比率が上がります。)


以上が現時点での私の投資戦略です。
これを記事にすることで自分の考えを整理するとともに、公開することで誤りの指摘や意見などのフィードバックがあったら戦略の改善に生かしたいと考えています。

グローバル・マクロ戦略の優位性

この記事は前回の記事「FX短期トレードの優位性」からの続きです。

グローバル・マクロ戦略の優位性

グローバル・マクロ戦略は、世界のマクロ経済や金融市場動向からマーケットの動きを予測し、為替・株式・債券・コモディティなどあらゆる金融商品を売買する手法です。
この戦略の優位性は、得た情報や分析からある特定の金融商品の将来的な値動きの方向やレンジが予測できたり、一時的な買われ過ぎ・売られ過ぎの状態であることを判断できることです。
そして市場が予測した方向に向かった時、予測した価格に追いついた時、予測したレンジ内のまま時間経過しオプションの売りを決済できた時などに利益を得ることができます。

いわゆる完全に「効率的な市場」であればこのような隙はありませんので、グローバル・マクロ戦略は効率的市場仮説とは反対の立場を取ることになります。
個人の見解では、たとえば日銀やGPIFなど市場価値を考えずに買い切る異色の(そして巨額の)プレイヤーとそれに乗っかる短期筋、そしてこれが鍵なのですが、それが椅子取りゲームだと分かっていない「愚かなプレイヤー」が常に存在するため彼らから利益を吸い上げることが可能である、つまり非効率な市場が存在していると考えています。
この「愚かなプレイヤー」の仮定はFX短期トレード戦略でもよく見られ、今のところ再現性があるようです。
もちろん自分が愚かなプレイヤーになっていたら身も蓋もありませんが、それは実力を上げれば愚かなプレイヤーになる確率を減らせる、ということも意味します。

グローバル・マクロ戦略の具体例

以下、効率的市場仮説は誤りであるという立場の下で具体例を記述します。
また、グローバル・マクロ戦略の具体的な予測やトレード内容は人によって異なるため、具体例はあくまで戦略の一例です。

たとえば何も知らない人の場合、2015年にドル円が125円であってもその先1年~数年のスパンで(対ドルで)円安と円高のどちらに向かう可能性の方が高いのか全く判断できないでしょう。
しかしこの戦略では以下の様な項目を判断材料とし、近い内に円高ドル安トレンドに反転するのではないかという予測を立てられます。

  • 利上げを進めるには目立つアメリカの経済指標の鈍化(特に製造業)とインフレの伸び悩み
  • 人民元切り下げが象徴する新興国のドル高に対する脆弱性及びそれを理由の1つにドル高を懸念するイエレンFRB議長の発言
  • 2015年の1ドル120円~125円というレートは実質実効為替レートや購買力平価、経常収支などの観点からファンダメンタルズと乖離した異例の円安状態である
  • GPIFの資産比率変更によるドル買い・株買いによる円安圧力は資産比率変更が完了すれば消える

以上の根拠が示すのは当然ながら確証では無く予測です。(確証であるなら皆がドル円ショートに転じるためこの予測で儲かることはできなくなります。)
この予測が現実化した場合、ドル円をロングにし続けてきたプレイヤーの損切り連鎖によるトレンドの強化を期待できます。
積極的にドル円ショートするほど予測に自信が無い場合も、この予測が成り立つ時点でドル円を積極的にロングするモチベーションは抱かずに済みます。
たとえばドル円と正の相関関係にある資産を持っている場合、ドル円ショートによるヘッジをした方がリスクを下げられるという判断が可能です。
結果としては125円から(2016年7月時点で)99円まで円高が進み、この予測を早期に活用できた人は大きな利益を得ました。
個人の見解では、2015年8月のチャイナショックでリスクオフや利上げ期待後退による円買い意欲は俄然強いことが確認できたので、2015年末から2016年初にかけて119円あたりでのドル円ショートは利上げ期待後退予測に自信があるならかなり確度が高かったという印象です。

ところでドル高に限界があることはコモディティの下落もまた限界があるということになります。
これにもう1つ、世界的な量的緩和が引き起こすバブルの崩壊が遠くない内に起こると仮定した場合、金 (gold) の暴騰シナリオに行き着きます。
それについては「グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート」が詳しいですのでこの記事では割愛します。
途中経過としては2016年7月末時点で金鉱株で年初来100%を超えるリターン、現物でもドル価格で年初来30%以上のリターンが得られています。
シナリオ通りになった場合の結末がどうなるかは量的緩和バブル崩壊が来た時に分かるでしょう。
また、「グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート」は金に限らずグローバル・マクロ戦略そのものを取り上げており、ブログが公開されて以降は予測の大筋が的中しているので予測の根拠を含めて非常に参考になります。

この戦略のメリット

あらゆる金融商品とトレード手段から常に収益となるテーマと手法を追求しているため、正しく予測する力があればどのような経済状況でも安定した収益を上げられます。
また、状況によって株ロングと金ロング、金ロングと原油ショートなどテーマによって逆相関でありながらプラスリターンが見込める対象・タイミングで投資するなどして一時的な含み損を極力小さくする工夫も可能です。

この戦略のデメリット

得られた情報と分析を元にした予測に収益が依存するため、自らの情報収集能力と分析力に自信が無いと利益に結びつけることが難しいです。
同じグローバル・マクロ戦略を取っている実力者でも予測が異なるというケースが多々あるため、予測が外れた場合を想定したリスクヘッジが要求されます。
投資対象が多岐にわたることからもあらゆる金融商品や経済学の勉強が必要になり、日々のニュースの閲覧と定期的な経済指標の分析もしくは分析記事の読み込みが必要です。

以下の記事に続きます。
自分が試行錯誤しながら実行している投資戦略

FX短期トレードの優位性

※この記事は前回の記事「インデックス長期投資の優位性」からの続きです。

FXの短期トレードで儲かっている(ように少なくとも私からは見える)人はTwitter上にも複数存在します。
また、その人達が戦略の優位性を意識したトレードをしていることはツイート内容からも伺えます。
以下、できる限り優位性の根拠をセットに戦略の一例を列挙します。(一例ですので人によって異なります)

  • 相場にはトレンドがあり、それに追随することで儲けることが可能である
  • トレンドに追随する者の中には下手な者が存在し、彼らの逃げ遅れた損切りがトレンド反転を加速させるポイントにも収益源がある
  • 以上の仮説はシステム化しMT4によるバックテストを行うか、Forex Tester2で自分の手でトレードを行い再現性を確認している
  • その再現性は可能な限り長期で行い、過去に起きたことがこの先も起き続ける見込みを高める
  • 感情的になることは優位性のあるルールから逸脱し、儲けを損なう可能性を高める
  • 明確なルールに従うことで感情的になることを抑える
  • 勝率を下げる代わりに利大損小を意識することで収益を確保するとともに負け慣れし、感情的になることを抑える

この戦略の優位性をざっくり言うと、過去から現在に渡って長く続いている傾向はこの先も続く可能性が高い、ということです。
そしてその優位性をサポートするのが、MT4Forex Tester2による検証、それからその持続的な傾向を生み出す人間の心理です。

この戦略のメリット

インデックス長期投資におけるデメリットが無いこと、つまりいかなる経済状況でも、それが世界恐慌のような景気後退であっても自分が優位性を見出したトレードルールに当てはまる局面であれば常に収益を上げられることです。
もちろん確率的な事象としてドローダウン(連敗などによる一時的な資産の下落)はありますが、それが経済状況に依存しないトレードルールであれば試行回数を重ねるほど収益が安定するはずです。

この戦略のデメリット

短期トレードの場合はチャートを見る時間が長いため、自分でEAを作成するなどして自動売買しない限りサラリーマンなどの兼業投資家には実践するのが難しいと言えます。
また、レバレッジを高めたりストップロスを深くして全資産に占める1回あたりの損失額を大きくしたり、勝率を下げたりすると破産確率が上昇します。
短期売買の連敗の可能性を否定出来ない以上、理論的には破産確率を0にはできず、破産確率と期待リターンはトレードオフとなります。
このトレードオフに無頓着な人、つまり適切な資金管理ができない人は損失が資金を全て食い尽くし「退場」させられる可能性が高いと言えます。(実際ファイナンススタジアムを見ているとそのような人は少なくないようです。)

以下の記事に続きます。
グローバル・マクロ戦略の優位性
自分が試行錯誤しながら実行している投資戦略

インデックス長期投資の優位性

※この記事は前回の記事「優位性を考えて投資しよう」からの続きです。

インデックス長期投資には以下の優位性があると考えます。

  • 名目GDPと株価には正の相関関係がある。特に各国の合算値であればなおさら
  • 人類は歴史上、長期的に技術革新などで生産性の向上と経済成長を続けてきた
  • したがってこれからも長期で名目GDPが上昇、相関性の高い上場企業の株価も上昇すると考えられる
  • 主要国の中央銀行は2%程度のインフレ目標を掲げており、名目GDPや株価にマイナスとなるデフレを明示的に推進する主要国は無い

名目GDPと株価の正の相関関係については以下のサイトを参照。
http://www.world401.com/koudo/gdp_kabuka.html
なお名目GDPは国内の生産、上場企業の収益は海外での生産も含むことから各国の名目GDPと株価が直接連動するわけではありません。
従って名目GDPの成長率が高い国ほど株価の上昇率が高いとは限りません。(上述の通り正の相関関係はあります。)
また、日本は人口減少とデフレで名目GDPが下がったとしても日経平均やTOPIXが下落するとは限りません。(日本のグローバル企業の競争力が高ければ、海外で利益を上げることができます。)

主要なインデックス長期投資家は、世界中の株に分散投資するか、グローバルで競争力の強い企業を多数持つアメリカに投資する、というやり方で上記の優位性を確保しています。
この場合、世界各国の名目GDPの合計が長期上昇トレンドを続ける限り、株価も長期上昇トレンドを続けるという予測を立てられます。
以上は株価指数長期投資の優位性ですが、金利を生み出す国債も過去の実績から、金などのコモディティも長期インフレトレンドの実績からそれぞれ優位性ある長期投資の対象となります。

長期トレンドを示すグラフも載せておきます。

(https://www.aaii.com/journal/article/real-returns-favor-holding-stocks.touchより引用)
縦軸は実質リターン(インフレ調整後リターン)ですので、横ばいであればインフレと同じリターンが得られることを示しています。金がそうなっていますね。
現金はインフレに勝てないため、ドルが右肩下がりの直線になっています。
また、縦軸は対数ですので直線であれば指数、つまり複利で増減していることを示しています。傾きが年率リターンになります。
長年の過去の実績では、株 > 債券 > 金(≒インフレトレンド)の順に上昇トレンドだということですね。

この戦略のメリット

長期で積み立てるだけなので、やることは投資対象とする資産クラスの選択(株、債券、コモディティなど)とリージョン選択(全海外、先進国、新興国、アメリカなど)くらいで忙しい人でも実践できる点がメリットです。
また、レバレッジをかけず積立をするだけなら破産確率を0にできるので、資金管理についても意識する必要がありません。(許容リスクについては別の話です。)

この戦略のデメリット

長期では儲かる見込みが高い一方、数ヶ月~数年程度の短いスパンでは金融危機や景気後退、(為替ヘッジをしていない場合は)為替変動などの影響で大きな含み損を抱える可能性があることです。
さらに1929年のウォール街大暴落から続く世界恐慌のような株価長期低迷が来ると、巨大な含み損が解消されるまで10年~20年以上かかる可能性もあります。
実際、著名投資家を含む一部の投資家は、今の世界的な量的緩和が巨大なバブルを形成しており、そのバブル崩壊は世界恐慌の再来を意味すると考える人もいます。
従って生活費に充てる収入源を別に持つ人(サラリーマンや企業経営者など)か、既に十分大きな資産を持っている人が取れる投資戦略であり、まだ資産に大きな余裕のない専業トレーダーには向かない戦略です。

以下の記事に続きます。
FX短期トレードの優位性
グローバル・マクロ戦略の優位性
自分が試行錯誤しながら実行している投資戦略

優位性を考えて投資しよう

投資戦略に正解は無くても優劣はある

投資にはいろいろな戦略があり、どれが正解かということはありません。
なぜなら皆が同じ戦略をとった場合、誰か抜け駆けした人がその戦略の欠点をつく別の戦略で儲けることが可能だからです。
たとえば皆がインデックスファンド(指数は様々)の積立投資を行った場合(ただし加齢などを起因とする利益確定売りは常に存在するとします。そうでないと売る人がいないため買えません。)、自分だけ最も人気な指数から外れそうな銘柄(業績が悪い銘柄など)を売り、逆にその指数に組み込まれそうな銘柄を先回りして買うことで際限無く儲かります。(その儲けはその最も人気な指数に投資しているインデックス投資家の損失から得られるものです。)

投資戦略・投資家の優劣については単にランダム試行の結果(じゃんけんゲームの結果)に過ぎないという考え方もありますが、ここではその考え方は採用しません。
なぜならその考え方を証明することは不可能な上に、その考え方の正しさを追求することに心血を注いでもそれに見合う儲けを期待できないためです。
それよりかはレイ・ダリオやウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスのような著名投資家の実績の方を信じます。(彼らは実際に長年にわたって高収益を得ています。)
国内でも、Twitterやブログを見ていると長年儲けている人は自らの優位性を意識したトレード(読んでいると非常に勉強になるやり方)が伺え、今までの実績を覆すような損失を出したり低迷状態になる例に出くわしません。(もちろん損失隠しの可能性を完全否定することはできませんが、BNF氏やcis氏、かぶ1000氏などは取材も受けてますし、かぶ1000氏は先出しで全てのポジションをブログに公開しその利益も書かれているので疑っても徒労かと思います。また、かぶ1000氏以外も上手い人は先出しで書かれたポジションが後になって大きな利益を生み出していることがよくあります。)
もちろんこれは私の狭い範囲での観察でしかありませんが、直感ではランダム試行の結果と言うには結果が偏りすぎています。実力ある人にお金が集まっているようにしか見えません。

結論としては、投資戦略とそれを実行する投資家が優秀であれば実際に儲けを生み出すと考えます。
もちろん市場は戦略のぶつけあいですから、何が優秀な戦略なのか、誰がその戦略を最もうまく使いこなしているかは結果論になります。
それでもスポーツなら何らかの戦略を信じて努力しないかぎりは勝てないわけですから、投資で利益を得ることについても同じスタンスでこの記事では書きます。

儲かる投資戦略には優位性が必要

当たり前ですが、「全く何も知らない状態」で投資をすることは丁半博打であり傭けは期待できません。
それどころか手数料分の損失と、賭けた金額に応じたリスクを負います。
儲かる戦術には優位性となる何らかの情報が必要です。

たとえば「ちゃんとした」インデックス長期投資家であれば、名目GDPと株価に正の相関関係があること、人類が名目GDPの成長に繋がる努力をし続けていること、そして実際にアメリカの代表的な株価指数であるダウ工業株30種平均は200年以上の長期にわたって上昇を続けていることを知っています。
この情報を持っていることで、20年30年と長期で株に投資するほど儲かる見込みが高くなる、という優位性が生じます。

また、「ちゃんとした」FX短期トレーダーであればMT4Forex Tester2などで自分が確立した売買ルールが過去から現在に渡って収益を上げられていることを確認しているはずです。
その検証ができているからこそ、将来に渡ってそのトレードルールが収益を出す見込みがある、という優位性が生じます。

「ちゃんとした」と敢えて書いたのは優位性を知らずにその投資戦略をやっている人もいると思うからです。
インデックス投資家であれば、インデックスファンドを長期でドルコスト平均法で積み立てれば儲かるということを根拠も無く受け入れていたり、FXトレーダーであれば、損切りをすぐにし含み益は伸ばす利大損小を実践すればいいとか、あるいはトレンドについていけば良いというのを何となく実践している人はいませんか?
確かにスポーツやゲームでも定石を理解せずとも使いさえすれば実践で有効に働くケースはありますが、根拠を理解していないと使い方を誤ったり、応用が利かなかったり、定石を崩された時に為す術が無くなってしまいます。
ですからそのように優位性の根拠をないがしろにするスタンスは儲かる可能性が下がる、つまり下手くそだから損をしやすいと私は考えます。
以下の記事で、具体的にいくつかの戦略における優位性について考えてみます。

インデックス長期投資の優位性
FX短期トレードの優位性
グローバル・マクロ戦略の優位性
自分が試行錯誤しながら実行している投資戦略

国内個別株の短期売買戦略も先述したBNF氏、cis氏、かぶ1000氏などの事例があるため大きな優位性があると思いますが、自分があまりに知らないため割愛します。
東証2部やJASDAQ、マザーズなど小さな市場は歪み(理論適正価格からの乖離)が大きいとよく言われているため、実力あるアクティブトレーダーにとっては大きな収益源であるともよく聞きます。
いつか勉強してこのブログでも扱いたいものです。

2016年8月21日日曜日

NISAはやるべき?やらないべき?

NISA制度の内容

NISA制度の内容はマネックス証券の以下のページが分かりやすいです。
https://info.monex.co.jp/nisa/about.html

NISAのメリットは投資で得られた利益に対して非課税であることと(多くの証券会社で)買付手数料が無料なこと、デメリットは確定申告で損益通算と損失の繰越控除ができないことです。
(NISAでは投資対象商品が現物株・投資信託・REIT・ETF・ETNに限定される点も人によってはデメリットとなりますが細かい話ですので本記事では無視します。)

損益通算は複数の証券口座においてある年(1月~12月)の損益を合算できる制度です。
たとえばある口座で利益が出てても他の口座で損失が出ている場合はそれを合算した利益にのみ課税されます。
損失の繰越控除はある年(1月~12月までの取引)で合計が損失となった場合に翌年からの3年間の利益と相殺できる制度です。

NISAの損得を決定する要素

主に以下の要素がNISAの損得を決定します。
既に大きな金額でいろいろ投資をやっている、という人はNISAが損か得かの話が複雑になりますので、要素を押さえて自分で考える必要があります。

  • 売却益が非課税であること(非NISA口座でかかる20.315%の税金が免除)
  • NISAの新規投資枠(ロールオーバー含む)の期限が2023年であること
  • 5年に1度利益確定されること(ロールオーバーする場合は購入価額が更新されること)
  • 他口座と損益通算ができないこと
  • 損失の繰越控除ができないこと
  • 多くの証券会社でNISA口座では購入手数料が無料であること(特に海外ETFは恩恵大)

NISAの方が得しやすい人・そうでない人

NISAの損得を決定する要素は複雑なので汎用的な結論が出ません。
ですのでこの記事では一般解を示すのではなく、以下のように具体的なケースをいくつか想定して損得を示します。
また、最近のニュースによると非課税期間を20年に長期化するNISA制度の変更が検討されているようですが、もし実現するとしても数年後になるとのことなのでこの記事では触れないこととします。

長期積立投資をする人

長期積立投資をする人は、基本的に利益確定を行いません。(NISA口座ではロールオーバーを続けます。)
したがって損益通算と損失の繰越控除について考える必要がありません。
また、(仮にですが)NISAの2023年期限が廃止された場合は無条件でNISAの方が得になります。
逆に言うと、2023年期限がある限りは損になるケースが存在します。
それは、NISA口座から非NISA口座移管時に購入価額が更新されるため将来の利益確定時にかかる税金が増える可能性があるからです。

NISA口座の資産は2024年からロールオーバーできなくなり、600万円の枠が0になる2028年まで毎年非NISA口座(特定口座または一般口座)に移管することとなります。
この時に購入価額が更新されます。
もし購入価額が下がっていたら(損失が出ている場合は)、将来の利益確定時にかかる税金が増えます。
この購入価額の減少が、今までの5年毎のロールオーバー時の利益合計を上回っている場合はNISA口座で運用していた方が損になるということです。
もっとシンプルに言うと、NISAを始めてから2028年までの損益合計がマイナスの場合はNISA口座の方が損です。

しかしそのようなケースはまれでしょう。
たとえば今からやるにしても利益確定が始まる2024年まで8年の猶予があるのであり、そこから2028年まで5年間の8~13年トータルリターンがマイナスでなければ損になりません。
ITバブル崩壊は約2年で、リーマン・ショックは約1年で底打ち・反転上昇していることを考えると、通常の金融危機であればNISAの方が損失になる可能性は小さいと言えます。
ただ心配があるとしたら、今の世界的な量的緩和が世界恐慌並のバブル崩壊を導き、10年以上の長期に渡って株価低迷を続ける可能性が(著名投資家を含み)ネット上で指摘されているということです。
その悲劇が起こった場合はNISAを使った方が損になってしまうことになります。

結論としては、長期積立投資を行う人は2023年~2028年までにトータルの損益がプラスになる可能性が高いと信じられる場合、NISAをやるべきです。

毎年利益確定を行っていて、確定申告をしている人

デイトレードやスイングトレード、1年や数年単位の中期トレードをやってる人は毎年利益確定を行って確定申告していると思います。
その場合はNISAでは損益通算できないことや損失の繰越控除ができないことがデメリットとして浮上してきます。

投資金額がNISAの枠内に収まる人

正確に言うと、NISA対象商品に対して年に120万円以下しか追加投資せず、その保有資産の購入価額合計が600万円以下で、なおかつ信用取引をしない人、です。
FXや先物、CFDにいくら投資していてもここでは関係ありません。
なぜならFXも先物もCFDも上記商品とは元々損益通算できないのでNISAのデメリットと無関係だからです。
しかし信用取引はNISAではできないのに(非NISA口座であれば)NISA対象商品と損益通算が可能なので、このパターンからは除外します。
(さらに正確には信用取引以外にもあると思いますがマイナーなのでここでは無視します。)

このパターンに当てはまる人は、NISA対象商品と損益通算可能な投資を全てNISA口座で完結できます。
したがって損益通算について考慮する必要はありません。

考える必要があるのは繰越控除です。
新規にNISAで投資可能な期限は2023年です。
したがって、2024年以降は課税対象となる非NISA口座(特定口座または一般口座)で投資を行う必要があります。
たとえば極端ですが以下の例を考えましょう。

NISA口座
2020年: -5万、2021年: -5万、2022年: -5万、2023年: -5万
非NISA口座
2024年: +50万

運悪く2020年~2023年まで合計20万円の損失ですが、NISA口座なのでこれは損失繰越控除の対象になりません。
2024年はNISAの投資枠外なので+50万円に対して20.315%の税金がかかり、39万8425円が実利益となります。
2020年からの損益合計は19万8425円となります。
しかしこれはNISAでやっていた方が損です。
なぜなら2021年から非NISA口座でやっていた場合は2024年の利益の繰越控除が可能だからです。
2024年は50 - 15 = 35万円が課税対象となり、27万8897円の実利益。
2020年からの損益合計は22万8897円となります。
結果的に3万円近くNISAを使わない方が得になりました。

しかしこれはもちろん、NISAの合計損益がマイナスになったから発生した損です。
今から2023年までNISAをやってトータルマイナス、というのは長期積立の場合と同じでかなり悲劇的な状況です。
よほど世界的に経済状況が悪くなったか、よほど下手くそだということです。
心配な人は、NISA終了の2023年が近づく2020年辺りでトータルがプラスの人は勝ち逃げして良いと思います。
負けるリスクを受容できる人は、勝つ確率が50%を超えると見込むなら心配をせずやり切っても良いでしょう。

投資金額がNISAの枠内に収まらない人

前のパターンと同様、FXや先物、CFDはNISA対象商品とは元々損益通算できないため、投資金額からは除外します。(いくら投資しててもNISAの損得と関係ありません)
したがって正確には、NISA対象商品に対してNISAの枠を超える金額の投資を行っているか、信用取引をしている人です。
この場合はNISAで損失が出ても非NISA枠の損失と損益通算ができないため、NISAでの勝率が悪い場合、NISAを使った方が損失が(税負担が)大きくなる可能性が常にあります。
端的に言うと下手くそな人は損をしやすく、上手い人は得をしやすくなります。
また基本的な戦略は自信のある投資をNISAで行い、それ以外は非NISA口座でやる、というものでしょう。
しかしこれに当てはまる人はNISAの損得を左右する要素があまりに多いため、「NISAの損得を決定する要素」を元に各自が戦略を立てる必要があります。

まとめ

長期積立投資をする人、投資対象と投資金額が少ない人はNISAのデメリットを受ける可能性が小さく、得をしやすいです。
毎年利益確定をしている人、信用取引をしている人、投資金額の大きな人はNISAのデメリットを意識しないと損をする可能性が出てきます。

2016年7月4日月曜日

英EU離脱で始める低コストな貴金属投資

貴金属投資の動機

英EU離脱の影響で米国利上げ期待が遠のき日欧の追加緩和期待も相まって先進国の国債利回りが軒並み低下、金・銀・プラチナが急騰しています。
短期的には米国利上げ期待復活などによる乱高下も考えられますが、ドル高はもはや限界で貴金属は中長期的には上昇が期待できるという理由で買いを考えている人は多いかと思います。

3つの貴金属の違いと共通点

それぞれの金属の違いは大雑把に言って、金はリスクオフで強く銀とプラチナはリスクオンに強いです。
銀は産業用途が半分、プラチナはさらに比率が高く8割弱が産業用途でうち5割が自動車触媒、プラチナを使うディーゼル車は欧州に多いです。
最近プラチナが3つの貴金属の中で弱かったのは英EU離脱による欧州の景気後退懸念があったためです。
その分、金とプラチナの価格差が歴史的な大きさに拡大しており、長期投資では売られ過ぎのプラチナに妙味がありますが、中期では金・銀の方が安定していると言えるでしょう。
3つの貴金属に共通しているのは、ドル安とインフレの恩恵を受ける点で、アメリカの量的緩和再開や紙幣の信頼低下によるインフレを期待する人にとっては貴金属投資に優位性があります。

この記事の目的

この記事ではコストの安い貴金属投資を紹介します。 しかし金については既に『2016年マイナス金利時代の金投資』で紹介しましたので、今回は銀とプラチナの購入方法を紹介します。

GMOクリック証券の商品CFD

まず、短期売買に向いているのは取引時間が長くレバレッジもかけられるGMOクリック証券の商品CFDです。
金スポットについては上記の記事に書いたとおり、「2016年2月26日時点で手数料は往復で0.025%、コストは年利0.524%」と低コストで長期保有にも向いています。
しかし残念ながら銀とプラチナのコストは以下の通り小さくなく、長期保有にはあまり向いていません。

銀スポット

直近の価格: 20ドル
取引単位: 10倍
買いの金利調整額: -1円/日 (365円/年)
直近のドル円レート: 102.5円
年利: -(365/(200*102.5))*100 = -1.780%
往復手数料: 20ドルで0.015ドルのスプレッド = 0.75%

白金スポット

直近の価格: 1050ドル
取引単位: 1倍
買いの金利調整額: -5円/日 (1825円/年)
直近のドル円レート: 102.5円
年利: -(1825/(1050*102.5))*100 = -1.696%
往復手数料: 1000ドルで1.5ドルのスプレッド = 0.15%

もちろん取引時間とレバレッジは大きな利点ですので短期であれば十分に活用できます。
また、年利には為替ヘッジコストが含まれます。
以下に紹介するETFと現物ではドルに対する値動きで取引するには同額ドル円ショートのポジションを持つ必要があります。
ドル円ショートは今だと年利-0.6%程度取られます。
マネースクウェア・ジャパンが行っているスワップキャンペーンで年利-0.1%です。
とは言えそれでも長期でポジションを取る場合はETFや現物の方が安いようです。

国内貴金属ETF

国内最安は以下の2つですが、売買代金が小さく流動性が低いのが気になります。

  • ETFS 銀上場投信 (1673): 信託報酬0.49%
  • ETFS 白金上場投信 (1674): 信託報酬0.49%

私は売買代金の大きな以下2つのETFを選びます。

  • 純銀上場信託(現物国内保管型) (1542): 信託報酬0.59%
  • 純プラチナ上場信託(現物国内保管型) (1541): 信託報酬0.59%

ただしこれらは円価格での取引になりますのでドル価格で取引するには同額ドル円ショートが必要です。
これに年利-0.6%ほどかかるため、実際には年利-1.19%ほどのコストがかかる計算になります。
手数料については証券会社に依存しますが、松井証券であれば1日10万円以下の購入であれば手数料0円です。
私は松井証券で時間分散して純銀上場信託を積み立てています。
そしてマネースクウェア・ジャパンのスワップキャンペーンを利用して年利-0.1%でドル円ショートによる為替ヘッジをしています。

貴金属現物(地金)

手数料は割高な一方、保有コストが年利0なのが現物です。
銀は最低30kgが売買単位となり保管が困難なためここでは検討しませんが、プラチナは金と同様小さく保管が容易です。
日本マテリアルだと100g単位でも追加の手数料はかからず、スプレッドは買い3875 - 売り3746の3.44%です。
また、売買価格にはともに消費税がかかるため、消費税が上がると売却価格が上がり、増税利率分利益となります。
したがって数年~数十年の長期保有に適しています。

私も今年の冬に金地金とプラチナ地金を100gずつ購入しています。
ただし、ドル価格で保有したい場合は同額ドル円ショートが必要になることはETFと変わりません。
年利-0.6%のコストがかかります。)

ちなみに私は地金を数年以上長期保有するつもりなので、アメリカが量的緩和を再開し十分に円高になったと判断すればドル円ショートによる為替ヘッジは外す予定です。
その場合はもちろん保有コストは年利0に変化します。

2016年4月17日日曜日

ナンピンを使わない理由と使う理由

Image courtesy of Serge Bertasius Photography at FreeDigitalPhotos.net

ナンピンとは

ナンピン(難平)は自分のポジションが損失となる方向に相場が動いた時にポジションを増すことを言います。
ナンピンはよく危険だと言われます。私も無計画に使うことはしないようにしています。しかし私は逆に危険を小さくするために使うこともあります。
この記事ではナンピンを私が使わない理由・使う理由をまとめます。
(あくまで理由であり、ナンピンを使った方が・使わない方が儲かる、という主張ではありません。)

ナンピンを使わない理由

現在のポジションから最終的にどれだけ逆方向に動くのか読めない時はナンピンを使いません。
ナンピンでポジションを増すと、それだけリスクは高まります。
最終的にどこまで逆方向に動くのか分からないままリスクを高めると、損切りラインも定まらず最終損失が際限無く大きくなる可能性があるため危険です。
というのはいろいろなサイトで書かれていると思いますので、使わない理由は以上に留めます。

ナンピンを使う理由

私は、逆説的ですがリスクを小さくしたい時にナンピンを使います。
それは、最初から一括で想定した全てのポジションを持たないことで、損切りになった時の最終損失額を小さくするためです。
使う場面は、使わない場面と逆で、逆方向への動きは限定的で最終的には自分の読む方向に相場が行き着くと判断した時です。
しかしもう1つ条件があります。
一時的にはどれだけ逆方向に動くのか分からないことです。
なぜなら一時的に動く幅も分かっているなら、そのタイミングで一括でポジションを取れば良く、ナンピンは不要だからです。
ナンピンをする時は、一時的にはどれだけ逆方向に動くのかわからないため、最初は小さなポジション、例えば想定した額の半分のポジションを取ります。
ポジションを0にしない理由は、全く逆行しないまま読んだ方向に大きく動く可能性があるからです。(ポジションを取らなかったらそれがそのまま機会損失になります。)
想定したラインまで相場が逆行した場合は、そこで想定の全額までポジションを追加します。
こうすれば、読みが外れて損切りの決断をする時、一括でポジションを取った場合よりも損失額を小さくできます。
これがリスクを小さくしたい時、という意味です。

以下、実際に私が今計画しているナンピンを具体例として示します。

ナンピン例1: ドル円ショート

私は2月下旬のG20以降、ドル円は今後数年間というスパンでは"最終的に"110円より下のラインで落ち着くという相場観を持っています。
その理由は以下の2点。

  • ドル高がアメリカの製造業と中国を始めとする新興国を苦しめ、市場の混乱とディスインフレが利上げの妨げになること、そしてそれをアメリカ当局が実際に示していること
  • 現在の有力なアメリカ次期大統領候補がドル高円安に批判的で、どう転んでもこれ以上のドル高円安が容認される状況ではなくなっていること
しかし"一時的に"どこまで円安になるのかは読めていません。
最近積み上がったヘッジファンドのドル円ショートポジションの巻き戻しや、年金と同じポートフォリオに変更を進めている共済など"鯨"によるドル買い、そして日銀の追加緩和、政府による財政出動によって一時的な株高・円安の可能性が想定されます。
したがって、最終的に持ちたいドル円ショートポジションを全額投じるのではなく、今はまだ3分の1ほどに抑えています。
残りは113~114.5円、117~118円まで戻ったところでドル円ショートのポジションを増していくプランです。

次に、損切りするケースを想定します。
私が損切りするのは上記の相場観が崩れる場合です。
2パターン想定しています。

  • 新興国の回復とアメリカ経済が想定以上に強く、アメリカが再びドル高(と日本の円安政策)を許容するようになる場合
  • 何らかの需給変化によって資源・エネルギー価格の上昇が極端に強まり、インフレ率の高まりからアメリカが利上げを加速させざるを得なくなる場合
これが現実のものになると自分が判断した場合、私はドル円ショートのポジションを損切りします。
この時の損切り額は、たとえば分かりやすく100万円分のドル円ショートを想定額とするとそれぞれ以下のようになります。
  • 112.5円で一括でショートしていた場合: 120円で損切りすると7.5万円の損失
  • 112.5、114.5、118円で等しくショートしていた場合: 120円で損切りすると5万円の損失
後者は損失額を3分の2にできています。
つまりナンピンによってドル円ショートのリスクを小さくしていることになります。
もちろんだからと言ってナンピンをするのが「正解」というわけではなく、もっと円高に対して強気で、大きく円安に戻すことなくどんどん円高になる可能性の方が高い、と読む人は一括で大きくポジションを持った方が期待値を高くできるでしょう。
実際、本記事を書いている時点でもルー国務長官の発言によりドル安円高方向に加速する可能性が高まっています。
その場合はナンピンは機会損失であり、一括でドル円ショートを投入していた方が儲かる、ということになります。

話は逸れますが、自分は損切り額をさらに小さくするために資源と貴金属のポジションをドルに対してロングしています。
なぜなら今後数年間は資源と貴金属の価格が対ドルで回復すると考えているとともに、損切りパターン2のケースになった場合、資源・貴金属ロングによる利益が損切り額を打ち消してくれるためです。

ナンピン例2: 原油ショート

私は、原油は今後数年間、最終的に40~50ドル以下の価格に落ち着くという相場観を持っています。
なぜならアメリカのシェールオイル企業の生存力が高い上、機動的にリグの停止・稼働を切り替えられるようになったことで供給の価格弾力性が飛躍的に高まったためです。
しかし一時的には何らかの突発的な供給の逼迫や投機的な値動きで60ドルを超えてくる可能性も想定しています。
損切りするのは、供給の価格弾力性が想定よりも小さい、もしくは想定外にシェールオイル企業が弱く破綻が連鎖するなどして原油価格が高止まりすると判断した場合です。
考え方はナンピン例1と同じですね。
少し脱線ですが、在庫過剰が続いていることから原油保管費用が高まり、コンタンゴになっている(先物やCFDを売っていれば限月をまたぐ毎に利益が得られる状態)のもショートが有利だと考える理由です。

ナンピン例3: 株価指数連動投資信託の買い

私は世界の株価指数の平均が、今後数十年間上昇を続けるという相場観を持っています。
なぜなら世界経済は一時的に減速はしても長期ではプラス成長をずっと続けているからです。
また、テクノロジーの進歩は止まらない、むしろ人工知能によって加速すると考えており、生産性の向上は今後も続くと考えます。
しかし一時的には金融危機や需要低迷・景気後退によって最悪リーマン・ショック時の安値を更新する可能性も想定しています。
損切りするケースは、気候変動・環境破壊が想定より深刻だったり、数万年周期の大災害が起こったりするなどして世界人口や生産性が長期で減少に転じたり、資本主義が崩壊したり、何か根本から株式投資の優位性が消失してしまった時です。
以上の理由で、今までのナンピン例と同じく今はまだ想定の全額を株価指数には投資せず、直近ではリーマン・ショック時の安値を基準に段階的にナンピンし、株式投資比率を高めていく予定です。

まとめ

本記事ではナンピンを使わない理由と使う理由を書きました。
使う理由について詳しく書いたため、もしかしたらナンピンこそが優れた手法だという印象を与えたかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。
モメンタムが十分に強いと判断したら一括で投じるべきですし、最終的な逆行幅が読めない時はナンピンを禁じてピラミッディングのみに集中するべきでしょう。
要するに、自分の相場観では何が読めて何が読めないのかを認識した上でこれらの戦略を使い分けることが大事だというのが私の考えです。
ナンピンは危険だからダメだ・ピラミッディングが常に優れている、などの安易な判断は戦略の幅を狭め、機会損失になると私は考えます。

2016年2月28日日曜日

2016年マイナス金利時代の金投資

年明けから急騰した金価格(対ドル)

私は2015年末にアメリカの利上げが始まったタイミングで金投資を開始しました。
しばらく塩漬けにする覚悟での投資開始でしたが、2016年は予想外のスピードでリスクオフが進み、金がドルに対して急騰しました。
2016年2月28日現在は先週末のアメリカのGDPや個人消費の底堅さが確認されたことから、いったん落ち着いたように見えます。(短期的に下落に戻る可能性があります。)
そこで2016年のこれから金投資を続ける理由について改めてまとめます。

対ドルで中長期的に金価格上昇を見込む理由

私が対ドルで中長期的に金価格上昇を見込む理由は4つあります。

ドル安による金価格上昇

現在アメリカ政府が懸念するほどにドル高が進んでおり、利上げを続けられたとしても大幅なドル高は進まず、むしろ利上げ休止か利下げに追い込まれた時のドル安の方が値幅が大きいと考えます。
また、最も安全とされる通貨は基軸通貨のドル、通貨の信用が下がる時に代替となるものが金であることから、ドルと金価格の逆相関の関係が古くから続いています。
したがってドル安になると金のドル価格は上昇することになります。

株価暴落による金価格暴騰の可能性

世界的な量的緩和にも関わらず世界経済の成長見通しが鈍化しているため、株式市場は暴落のリスクが無視できないほどに高まっています。
株価が暴落する時には避難先として国債と金が買われます。
それに加えて量的緩和バブルが限界に達して財政破綻のリスクが表面化した場合は国債も暴落するため、唯一の避難先として金は暴騰することになります。

産金コスト割れに近い金価格

主要な企業の産金コストは2015年時点で900ドル台前半程度であり、それ以下の価格帯は需要と供給の関係から長続きしそうにないと考えられます。

(http://www.mining.com/web/gold-miners-1200-cost-fallacy/より引用)
アメリカ経済が好調な今ドルに対して金の魅力は無く900ドル台まで下がるという予想も見られますが、長期的にはそんなに安くなったら買い場だと考えられるということです。
ただし企業努力によってコスト削減が進められているため今後900ドル以下に低下する可能性も否定できません。
産金コストを参考に投資する場合は"gold mining aisc"などのワードで検索して動向を掴んだ方が良さそうです。

マイナス金利政策に伴う相対的な金の魅力上昇

まず、長期リターンは株式>債券>金>ドルの順であることは長期投資家として認識しておくべきことです。
(正確に言うと金は実質リターンは無いがインフレ時に名目リターンがプラス、ドルは名目リターンも無いためインフレ時はマイナスリターン。)
(http://www.aaii.com/journal/article/real-returns-favor-holding-stocks.touchより引用)
しかし欧州と日本の量的緩和政策・マイナス金利政策によって国債利回りが下がり続け(=国債価格が上昇し続け)ています。
2016年2月26日時点で日本国債は10年ものもマイナス利回りに突入し、30年ものまで0.84%と超低金利です。
これからマイナス金利の利率が大きくなる場合は債券価格も上昇しますが、マイナス金利の拡大に長期の持続性が無いのならばそれはバブルです。
その避難先として金利が0である金の魅力が相対的に上昇した、と考えます。

私が金投資を行っている対象とその理由

GMOクリック証券の金スポット

対ドルで金を購入するため、GMOクリック証券の店頭CFDにて金スポットの売買を行っています。
2016年2月26日時点で手数料は往復で0.025%、コストは年利0.524%です。
為替ヘッジ無しの金ETFの信託報酬が年利0.39%~0.49%程度であることを考えると非常に割安であり長期投資にも向いている商品と言えます。
手数料が低いため短期的な値動きを狙って売買するのにも向いており、私は1200ドルを勢い良く超えたあたりでいったん利益確定し、今は再エントリーのタイミングを考えているところです。

金鉱株ETF (GDX, GDXJ)

金鉱株の価格上昇は採掘企業の収益に比例します。
採掘企業の収益はおおよそ(金価格 - 採掘コスト)ですから、採掘コストに近い価格になっている現在は金価格の上昇率以上に上がることになります。
今の価格帯だと2倍~3倍程度上昇しています。
NISAで買えるレバレッジ商品は大抵高コスト(長期で減価する商品)ですが、この金鉱株は信託報酬が0.5%程度と低コストであり、金価格の2~3倍動くということで個人的には最も魅力的なレバレッジ商品だと考えています。
金鉱株ETFも今年から購入したのですが2016年2月26日時点で30%超の含み益ができています。(もちろん下落もレバレッジがかかるためすぐに含み損に転換する可能性もあります。)
SBI証券で購入しているのでNISA口座であれば手数料無料ですが、売却手数料が3000円以上と高いためこちらは本当の暴騰が来るのを期待してひたすらホールド中です。

金地金

金地金のメリットは現物が手元にあるという強みと消費税増税の恩恵を受けられることです。
個人での取引の場合、消費税は購入時に支払い、売却時に受け取るため、売却時に消費税が上昇しているとその分だけ得をする仕組みになっています。
また、最近は金先物のロングポジションが金現物を大きく超えており、仮に皆が先物を現受けしようとした場合は現物が一瞬で枯渇する状態です。
そのような事態はテールリスクであり基本的には起こり得ないですが、資産防衛としては1つの良い選択だと思います。
デメリットはスプレッドが大きく主要な取扱業者の購入手数料が2016年2月26日時点で1.758%ほどであることと、自宅保管なら保管料は無料ですが高額になると盗難リスクが無視できなくなることです。
私は今年、日本マテリアルのインゴット100を購入しました。
100g単位の売買は500g以上の金地金に加えて手数料が余分に取られるのですが、インゴット100はその余分な手数料が無料なのがメリットです。

金ETF

中長期的にはドル高円安と言える今は対ドルで金を購入した方が良いと考えているため、金ETFは一切購入せず上記のGMOクリック証券の金スポットのみ購入しています。
特に最近の先進国首脳陣は最近の円安ドル高と通貨安競争リスクに対して懸念を表明しており、1ドル130円を超えるような円安は日本の財政危機が材料視でもされない限り起こりそうもない状況です。
そのため金ETFは、長期的に見てもある程度の円高が進んでから、購入を検討します。
購入するとしたら、現物との交換が可能な純金上場信託(現物国内保管型) (信託報酬0.49%) (1540) か信託報酬が0.39%と最安なETFS 金上場投信 (1672)を考えています。

2016年2月21日日曜日

短期金利がマイナスに転じて旨味の増す先物取引・CFD

無担保コール翌日物レートがマイナスに

2016年2月半ばに入り、とうとう無担保コール翌日物レートがマイナスになりました。
「国内銀行がマイナス金利取引に動く、無担保コール翌日物で (1) 」
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O2RP0V6JTSEI01.html
「無担保コールO/N物レート(2月19日<金>速報)」
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/mp160219.htm
くりっく株365は無担保コール翌日物レートがコストとしてかかりますが、それがとうとうマイナスに転じたことになります。
つまり普段かかっていたはずのコストで逆にお金が貰えるようになり、現物株を保有するよりもお得だというおかしな状況です。

くりっく株365は最大レバレッジ20~30倍、つまり現物株の数10分の1の資金から投資ができる取引所CFDです。

LIBOR日本円の3ヶ月物もマイナスに

先物取引における短期金利の1つの指標であるLIBORも3ヶ月物までマイナス金利に突入しています。
http://forex24.jp/libor/jpy/
02月19日
翌日物: -0.03271% 3ヶ月物: -0.00443% 6ヶ月物: 0.00043% 12ヶ月物: 0.07871%

先物取引やGMOクリック証券CFDなどの店頭CFDも金利コストが下がりそうで、これから観察したいと思います。
この先、マイナス金利がすぐに戻ることより現状維持か拡大する可能性の方がずっと高いはずですから、今後数年は先物・CFD取引の旨味が大きくなるのではないでしょうか。
実際にコストを示す数字が出始めたらまた記事にしたいと思います。

くりっく株365でNYダウが取引できるように

ところで2016年6月27日からくりっく株365でNYダウの取引が開始するようです。
「くりっく株365(取引所株価指数証拠金取引)「NYダウ証拠金取引」の上場について」
http://www.click365.jp/cfd/news/2016/info20160216_01.shtml
アメリカ株指数のCFDは(為替ヘッジされているため)これ以上のドル高は進まないと読む人にとってはドル建てとなる現物より狙い目な商品で、私もGMOクリック証券のCFDでS&P500のロングポジションを少量持っています。
ここに選択肢としてくりっく株365のNYダウが追加されるということで、まだ少し先の話ですが、こちらのコストも追って行きたいと思います。